NASAの新たな歴史とテキスタイル
宇宙探査を新たな高みに導く、官民のパートナーシップ。
by Janet Preus and Cathy Jones
ATAのエマージング・テクノロジーズ会議では、NASA、イージス・エアロスペース、アクシオム、コロンビア・スポーツウェア、そしてクラレからのプレゼンターが一堂に会して、テキスタイルと航空宇宙分野の未来について議論し、官民パートナーシップの重要性も強調された。
ゲートウェイ宇宙ステーションは、2023年11月に、月を周回する極軌道で、オリオン宇宙船とスペースX社の深宇宙物流宇宙船を迎える。 Photo: NASA.
身体情報モニタリングにおけるセンサー糸の可能性
by Cathy Jones
スマートテキスタイルは医療分野において大きな可能性を秘めており、創傷治癒やバイタルサインのモニタリングなどの用途での活用が期待される。アドバンス テキスタイルExpoで、ドイツ・デンケンドルフ紡績繊維研究所(DITF)の代表者たちが論じたように、この未来を構成する要素の一つがセンサー糸である。
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DITFの研究者は、慢性的創傷の治療やバイタルサインの監視など、多くの用途でセンサー糸が重要になるはずだと考えている。 Photo: DITF.
設計における特許の重要性
今年のATAのExpoでは、イノベーターにとっての特許の重要性に関する弁護士のディスカッションが行われ、技術の発明者が開発したイノベーションを保護するための重要なポイントも説明された。繊維関連特許の専門家であるジャック・ヒックス氏は、「すべての特許は、以前から存在したことを新たに組み合わせ、新たな視点で捉えなおしたものだ」と語る。
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テキスタイル代替品としてのヘンプの今後
by Marie O'Mahony
ノースカロライナ州立大のアンドレ・ウェスト博士が、産業用繊維の持続可能な代替物としてのヘンプの将来的なポテンシャルについて、説得力のある議論を展開した。同氏によると、現在は重要な分岐点であるという。ヘンプは成長が早く、水をあまり必要とせず、多くの昆虫が自然に忌避するという特徴を持っている。
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レッティング工程で木質芯部から分離される繊維部分が、ヘンプ繊維となる。 Photo: Marie O’Mahony
繊維のイノベーションにおける規格の意義
アドバンス テキスタイルExpoでのプレゼンテーションにおいて、米国繊維化学技術・染色技術協会(AATCC)のテクニカルディレクターであるエリカ・シモンズは、オーディエンスに向けて、「ネクストレベルのイノベーション」の実現のため、「規格策定の取り組みのレベルアップ」が必要だと語った。さらにシモンズは、新たな規格の現段階での策定や公開状況についての最新の情報も披露した。
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バリー・リボン・ミルズが、創業100周年を迎える
今年が100周年の節目となるバリー・リボン・ミルズ社の歴史は、シルク工場の買収からスタートした。同社は現在、医療用途や航空宇宙用途で使用される高度な技術的材料を含む、多彩なナローファブリックのメーカーへと進化した。
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航空宇宙用として用いられるバリー・リボン・ミルズ社のさまざまなナローファブリック。 材料は、左からベクトラン糸、ザイロン、PVOザイロン。 Photo: Marie O’Mahony
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